10月からアニメが放送!「大正処女御伽話」は、ほんわかラブストーリーと侮れない、隠れた名作漫画です。【とある書店員によるおすすめ漫画紹介】

漫画紹介

こんにちは。書店に勤めて10年目、僻地のとある書店員です!

 

先日ジャンプ+で「大正処女御伽話-厭世家ノ食卓-」という漫画の連載が始まりました。

知る人ぞ知る名作漫画(と勝手に私が思っている)「大正処女御伽話」(たいしょうおとめおとぎばなし)のスピンオフ漫画です。ファンの人にはすごく嬉しかったんじゃないでしょうか。

 

10月からアニメ「大正オトメ御伽話」が放送ということで、今回はこの 「大正処女御伽話」 、及び続編の「昭和オトメ御伽話」を簡単に紹介したいと思います(基本は大正処女御伽話の紹介です)。

 

ちなみに、私は 「昭和オトメ御伽話」 の最終話付近でめちゃくちゃ泣きました。

とある書店員が紹介する「大正処女御伽話」

まずは基本情報から

  • タイトル: 大正処女御伽話
  • 作者:桐丘さな
  • 出版社:集英社
  • 掲載:ジャンプSQ
  • 巻数:全5巻で完結済

続編の「昭和オトメ御伽話」については割愛させていただきますが、こちらも全5巻で完結済みになります。合わせても全10巻ですね。

一応別のタイトルになってはいますが、個人的には 大正処女御伽話を第1部、昭和オトメ御伽話を第2部みたいな感じで1つの作品としてみたほうがいいんじゃないかなと思ってます。

 

今のところめちゃくちゃ有名な作品というわけではありませんので、売上的には可もなく不可もなくといったところ。完結済みの作品なので在庫を置いていない書店も多く、どこにも売ってない!と買うのに苦労したファンの方も多かったみたいです。そのせいか、うちの書店で売れる場合は必ずと言っていいほど全巻まとめて売れるのが印象に残ってます。

 

私がこの作品を読んだのは昭和オトメまでの全話が完結した後なのですが、読み終わった直後は「なんでこんなに面白い作品がこんだけしか売れてないんだ!おかしいだろ!」と本気で思ってました。というか今も思ってます。 

 

アニメがきっかけで、もっともっと多くの人に読んでもらいたい作品です。

あらすじ・キャラクターなど

時は大正——。事故がもとで母と右手の自由、父の期待を失い田舎に養生という名目で家を追われた青年・珠彦。世の中の全てに嫌気がさし、引き籠もりの厭世家となり果てていた珠彦のもとに、夕月という少女がやってきた。彼女は父が珠彦の世話をさせるため買ってきた嫁で…。大正ノスタルジックホンワカストーリー第一巻!

出典:ジャンプ+公式サイトより

 

メインキャラクターは以下の二人 

志磨 珠彦(しま たまひこ)

 厭世家(ペシミスト)を自称する青年。事故によって母と右手の自由を失い、財閥、志摩家の当主である父親から山奥の別荘を与えられて厄介払いされた。事故や父親との件でかなり捻くれてしまっているが、根はやさしい青年。生きる気力を失っていたところに夕月と出会い、少しずつ人間的に成長していく。

 

夕月(ゆづき)

 珠彦のもとに嫁としてやってきた女の子で愛称は「ユヅ」。実際は借金のかたとして珠彦の父親に買われ、珠彦の世話をするように言いつけられてきた。明るく天真爛漫で家事が得意。珠彦には作中ではしばしば春の嵐に例えられている。かわいい。

 

 

基本的には、世の中に絶望している珠彦が、ユヅとの生活を通して希望を見出していく物語です。

公式のあらすじに ”大正ノスタルジックホンワカストーリー ”と書いてある通り、序盤は大正時代の日常のほんわかする話が繰り広げられます。単純にユヅはかわいいし、珠彦はなんだかんだでイイやつですし、2人の日常は見ててほっこりします。

 

が、中盤以降は怒涛の展開です。

 

あまり具体的なことはネタバレになってしまうので言えませんが、大正時代という設定上避けては通れない事件とか、珠彦の実家である志摩家の人たちとのなんやかんやとか、まあいろいろあって中盤から後半にかけては結構重い話が展開され、「珠彦と夕月の二人には幸せになってもらいたいのに何でこんなに苦難ばかりなんだ…」と思いながら読んでた記憶があります。 

私は、読む前の情報では完全にほんわか日常系の漫画ということしかわかっておらず、そして疑いもせずにそういうほのぼのとした漫画だと思ってました。ですのでこの展開はかなり予想外で、個人的にはグイグイとストーリーに引き込まれていき夢中で読んでしまいました。

 

主人公の実家、志摩家の人たちがヤバすぎですね…(特にお姉ちゃん)。

この漫画の魅力は?こんな人にオススメ!

まずは何といってもユヅがかわいい!

 とにかくユヅをはじめとした、キャラのかわいさがこの作品の魅力であることは間違いありません。

 

・時代背景の丁寧な描写が魅力!

 近代日本が舞台の漫画はたくさんありますが、その中でもこの漫画はかなり対象という時代を丁寧に描いている作品だと思います。この時代の人が実際にどのような生活をしていたのかがとても分かりやすく描かれているので、作者さんの取材や資料集めはかなり大変だったんじゃないでしょうか。

 

・引き込まれるストーリー展開が魅力!

 ほんわかストーリーはもちろんですが、中盤以降の怒涛の展開は読者をグイグイと引き付けます。決してキャラがかわいいだけの漫画じゃありません!

 

 

大正ロマンが好きな人、かわいいキャラの日常にほっこりしたい人、しっかりとしたストーリーのある話を読みたい人など、男女問わず幅広い人におすすめできる作品だと思います。  

最後に:昭和オトメ御伽話まで含めてまとめて読むべし!

さて、ここまで主に大正処女御伽話の紹介をしてきました。

この続編の昭和オトメ御伽話もめちゃくちゃ面白い作品で、大正処女御伽話の魅力をそのまま引き継ぎつつ、仁太と常世という二人の波乱万丈な人生が描かれます。

昭和オトメ御伽話はジャンプ+で連載されていました。その最終回にはジャンプ+でも稀に見るほどのコメントが付いているため、いかに読者の人たちの心に響いたという証拠でしょう。

 

「大正処女御伽話」と「昭和オトメ御伽話」、全巻揃えても全10冊と揃えやすさも魅力で、買ってまず損はしない作品だと思います。ジャンプ+で少しずつ無料で読むことができますので、試しに読んでみて面白いと感じたら揃えてみるのもいいのではないでしょうか。

 

ちなみに、私は全巻買いました。

 

 

 

さて、今回の漫画紹介はこれで終わり。

このブログでは、書店員の私がお勧めしたい漫画を他にも紹介していきたいなと思っていますので、良ければ他の漫画紹介も読んでみていただけると嬉しいです。

 

以上、僻地のとある書店員でした。

 

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